アピール性について
プロフィール写真の目的は、個性を強烈にアピールする事ではなく、その人の雰囲気が見る側の気持ちに自然に溶け込み、その結果、深く印象に残る、というのがベストであると感じます。そういった意味から、黒人のミュージシャンが、自分の音楽に忠実に向き合い演奏する様子を特にパフォーマンスをするでもなく収めたジャケットが個人的には最もその趣旨に合致しているように思えます。そこにはもはや外部とのコミュニケーションを絶ったかと思われるようなある意味たいへん地味な画像が展開されているように見えるのですが、何かを売り込もうとする時、少なからずも策略を持ってして達成しようとする意図性が、時には人の素直な期待を裏切る場合があり、何の欲も無い、ひたすら誠実な姿勢を見せられると、逆にどんどん引き込まれていく感覚が生じるのも事実です。自分を売り込むと言う行為は、或いは、外界への強いアピールではなく、自己とひたすら向き合う深い精神性が大きな感動を与え、共感を呼ぶのではないでしょうか。

