MONK'BEST !
プロフィール写真撮影をフォトスタジオとして業務展開する場合、イメージに沿うライティングやディスプレイ、更には衣装やメイキングなど総合的に発注者よりの要望に応じて構成を練り具体化するに至るのだが、それらは順序だてて緻密な管理の元遂行される。しかし、その人為的かつ意図的な虚飾の集合が映像に反映し、低次元な表現に終わるケースも少なくない。下記に掲載のセロニアス・モンクのプロフィール写真は上述の狭いエリアでの作業を盛り込む筈もなく、ごく当り前の高次元な肖像画像の典型的な例と言えるだろう。被写体を分析しそれらに着眼すつことで、構成を練って作品とする発想はイミテーション創造の営みであり、ある意味本末転倒の作業を繰り返しているに過ぎない。被写体の存在はレンズの前で光となって放出されているものであり、それを迷うことなく描写すればそれ以上のプロフィール写真はありえないのである。「とっつきにくい」「ひねくれもの」「トリッキー」など様々な論評を生んだスウィングミュージックの巨匠ピアニスト・モンクの真の芸術性の高さが証明される重く厚みのある彼に相応しいプロフィール写真である。

彼の経歴は不明な点が多く、特に初期の活動についての情報が少ない。ニューヨークで育ち6歳からピアノを始めるのだが、正規の教育は受けていないようだ。いわば我流が生んだ後世にその名を残すブラックアーティストと言うところだろうか。母親との日常生活の中で教会に足を運ぶ習慣があり、そこでオルガンを弾くようになった事が演奏者としての活動の始まりらしい。その後10代後半になってクラブでの出演が決まり、ジェリー・ニューマン(Jerry Newman)と出会い、サブメンバーとしてレコードの録音に参加。以後その個性溢れるプレイから様々な論評を呼ぶことと成なる。しかし、「ビ・バップの高僧」と称されるまでは長い時間を要するものではなく、高い芸術性の基に呟く一人の黒人スウィングミュージックのアーティストとして君臨するに至る。1982年脳梗塞で他界、享年は定かでないようだ。
SOURCE
可能なかぎり最高のピアノを”という創業者の情熱を受け継いで革新を重ねるスタインウェイのピアノ

